タイトル名   メーカー、ブランド名   総プレイ時間  
るいは智を呼ぶ ファンディスク
ー明日のむこうに視える風ー  
暁WORKS   15 時間前後  
                                       
 
シナリオ
  
 
グラフィック
  
 
音楽
  
 
キャラクター
  
 
総合点数
  
 
個人的評価
  
(24/30)    B+(15/20)    B+(15/20)    (24/30)    B+(78)      

初めに(前書き)
今回のレビューは るいは智を呼ぶ のファンディスクです。そのため、一部
 
るいは智を呼ぶ (以降本編と表記)の ネタバレ があります。その事を理解
 
された上で、納得された方にレビューを読んでもらえれば幸いです。

総評
シナリオ、グラフィック、音楽、キャラクター。どれも及第点以上で、シナリオと
 
キャラクターに関しては良い出来だと思います。ただ個人的に、この作品は
 
あまり好きにはなれなかったですね、最大の原因は本編のレビューでも書いて
 
いましたが ヒロインとしての魅力の弱さ これが大きく改善されなかった事ですね。
 
私の個人的感情を除けば、本編で描く事が出来なかったキャラクター達の真相や
 
心情を丁寧にシナリオで描写しているので、中盤辺りからはドンドンと話に引き
 
込まれていきましたし、グラフィックや音楽は本編と変わらずの出来でしたね。
 
キャラクターについても新たにヒロインに昇格した 宮和や央輝に恵も本編より
 
更に魅力的になっていたと思います。作品自体の完成度は高く、本編を楽しめた
 
人には十分オススメ出来る内容ですが、本編で引っかかりや疑問を感じたりして
 
楽しめなかった人にはオススメ出来ないですね。そう言う意味では、まさしく
 
ファンディスクらしい作品と言えますが。ああ、もう 1 つ注意点として、今作は
 
本編のヒロイン達との日常の描写はそれなりに多いですが、恋愛方面の描写に
 
ついては少ないので、本編のヒロイン達との恋愛描写はあまり期待しない方が
 
いいと思います。

あらすじとプレイについて
簡単に書くと 様々な運命と宿命をもった少年と少女が出会い、同盟を結び
 
互いを知り、絆を深めていく。しかし、そんな少女たちの前に現れた新たな
 
呪いの持ち主達。新たなる出会いは主人公にどんな結末と可能性。そして
 
未来をもたらすのか? と言った感じですかね。
 

総プレイ時間は 15 時間前後です。個別ルートは、宮和が 1 時間半前後で
 
央輝も同じぐらい。恵は 2 時間 〜 2 時間半ぐらいです。共通ルートと言える
 
様な物はなく、一章で宮和。二章で央輝。三章で恵。の個別ルートへの分岐が
 
ある形になっています。そして、各章ごとに決められた話を全て見ると次の
 
章が解放される形となっています。例としては、二章は、央輝の個別ルートと
 
央輝の個別ルートに入らなかった時の話。この 2 つを見る事によって三章が
 
解放されます。また、一部特定の話を先に見ないと選択肢が表示されない事も
 
あります。そのためオススメの攻略順は書いてもあまり意味がないと思います。
 
一応各章で個別ルートを先に見るか後に見るかの選択は出来ますが、それも
 
一章と二章だけです。ぶっちゃけどちらを先にみても大差はないと思いますので
 
好きな順番でいいと思います。

シナリオ
流れとしては、少しずつ呪いや力について本編では描かれなかった部分を
 
描写しています。個別ルートはヒロインによって呪いや力について描いている
 
描写の量が大きく違います。そして、終章では本編とは、また違う物語の果ての
 
結末を描いています。
 

個別ルートではヒロインによって呪いや力の描写の量が違うと書きましたが
 
痣を持つ央輝や恵と宮和では立場や環境も違いますしそれは当然とも言えると
 
思います。恵の個別ルートでは呪いと力。その葛藤に揺れ動く恵の 心情と想い
 
本編をプレイしている人には、ある程度分かっていると思いますが、それらを
 
ハッキリと主人公である智が知ってしまった時の智の 心情と想い この辺りの
 
描写は良く出来ていましたね。話が進むにつれてどう言った結末を迎えるのか
 
不謹慎ながら楽しみだったんですが、ある意味、予想外の結末となりましたね。
 
ただ、これもまた安易な逃げや奇跡に頼らない結果だったと思います。この
 
結末になった最大の功労者は、ある意味で三宅ですね。本編をプレイしている
 
なら分かると思いますが、彼の行動が智の覚悟と決断を促したと言えますね。
 
逆に宮和の個別ルートでは呪いや力の描写よりも宮和の個人的な感情や心情を
 
中心に描写しています。そして最後の学園祭でのあのシーン。私は、呪いや力の
 
描写こそ少なかったですけど、宮和の個人的な感情や心情を中心に描写した
 
宮和の個別ルートの方が好きですね。まあ、恵の個別ルートでも十分に恵の
 
個人的な感情や心情は描写されていますけどね。個別ルートの出来としては
 
恵の方が上ですが宮和の方が、宮和の 可愛さと言う魅力 を存分に発揮して
 
いたんですよね。ま、この辺りは本当に個人的な話です。純粋な話の出来なら
 
恵の個別ルートの方が上です。個別ルートの話はこれぐらいにして各章の話に
 
移ります。各章ではそれぞれ、本編で描かれなかった呪いや力。そして真耶の
 
話と一緒に智たちが結成した同盟のメンバー達の日常を一緒に描写しています。
 
どちらかと言えば、前半は日常の話が中心で、後半になるにつれて呪いや力と
 
真耶の話が中心になっていきますね。日常の話はある意味、ファンディスクに
 
相応しく、智達がワイワイ、がやがやと楽しんでいますね。この日常こそ智が
 
求めていたものなんでしょうね。本人にとっては場合によっては命がけな場面も
 
ありますが。呪いや力。そして真耶の話については、ネタバレが多くなるので
 
あまり多くの事は書けませんが、真耶が最大の加害者であったと同時に最大の
 
被害者でもあった事や、智に対する複雑な歪んだ想い。そして彼女が、本当に
 
欲しかった物などを中心に描きながら、ある意味での終わりを迎える所までを
 
描写しています。まあ、正直、ファンディスクに相応しい内容かと言われると
 
疑問が残りますね。この話は出来れば本編でして欲しかったです。ただ、内容に
 
ついては本編の謎をある程度解決してくれる話であり、良く出来ていたと言える
 
ので、あまり文句はないですが。内容に関しては。

グラフィック
基本的な評価は本編と同様です。一枚絵に関しては恵の個別ルートでの夜に
 
両手を広げて笑っている智の一枚絵が良い感じに狂気を表現出来ていたと
 
思います。智は更に水着での一枚絵やHシーンでのナース服など、更なる
 
サービスショットを提供しています。

音楽
音楽も基本的な評価は本編と同様です。オープニングの Friends は悪くはないと
 
思いますし、エンディングの 見えない明日へ も良い曲ではありますが、やはり
 
挿入歌の 未来へのドア が一番印象に残りましたね。宮和の個別ルートでの最後に
 
流れた時は衝撃を受けました。だって、あの智が本当に歌っているんですからね。
 
後は本編同様 絆 が印象に残っていますね。特にあの終章での使い方は上手いと
 
思いましたね。ある意味でまさしく絆があったからこそのあの結末ですからね。

キャラクター
昇格ヒロイン組では、ぶっちぎりで宮和が一番好きです。理由?可愛いからです。
 
てか極論すれば央輝や恵は可愛くないです。ああ 2 人が嫌いとかそう言う事は
 
ないですよ。 2 人ともキャラクターとしての特徴と魅力は十分にありますが
 
ヒロインとしての魅力に乏しいだけです。恵の場合は男女が逆に見えます。
 
つまり、恵が主人公で智が攻略されると言う形です。その状態で恵に可愛さを
 
求めるのは無理です。央輝は普段とのギャップでの可愛さで、本来なら好きに
 
なってもいいヒロインなんですが、普段の姿があまりにもアレなんで、どうにも
 
可愛く見えなかったです。その点、宮和に関しては主人公である、和久津智の
 
最強のストーカーと言う特徴と、普段はのほほんとしながらも鋭い視点で真実を
 
見抜き、本当に智が困っていたらさりげないフォローでを助ける。更にお嬢様と
 
巨乳属性の合わせ技。これだけあれば十分ヒロインとしての魅力はあると私は
 
思います。宮和の個別ルートで見せた彼女の弱さも中々心にきましたね。さて
 
本編のヒロイン達についてですが、こちらは出番が本編と比べ減りましたね。
 
なので、印象が薄くなっています。ただ智との絆は本編と変わらず強く、その
 
絆に助けられる場面もいくつもありましたね。後は真耶と三宅についてですね。
 
前者は彼女の印象が随分と変わりましたね。特に終章で見せたあの笑顔。あれが
 
きっと本来の真耶の姿なんでしょうね。後者については本編をプレイしていれば
 
本性は知っているとは思いますが、その本性を最大限に発揮したのが恵の個別
 
ルートで、シナリオでも少し書きましたが、彼がいたからこそあの結末になった
 
と思います。そう言う意味では、本編同様に彼の存在にも大きな意味があったと
 
言う事ですね。好き嫌いは別として。最後に主人公であり、ある意味、どの
 
ヒロインよりもヒロインらしかった和久津智についてですが、本編と同じ様に
 
その高い女子力だけでなく、時折見せるカッコ良さや男らしさも素敵でしたね。
 
また、あの結末のために気力を振り絞って立ち向かう姿。恵の個別ルートでの
 
狂気にまみれた姿など、今回は様々な一面を見る事が出来ましたので、ますます
 
智の事が好きになりましたね。

Hシーン
回想シーンに、るい、花鶏、こより、伊代、茜子が 1 回と昇格ヒロインの
 
宮和が 1 回。央輝と恵が 2 回。そして真耶が 1 回です。プレイについては
 
パイズリとフェラぐらいで変わったプレイはないですけど、智と真耶の姉弟
 
でのHシーンは中々背徳感があって良かったと思います。後は本編と同様に
 
責められる智と言うのは良いですよね。

最後に一言
どうせなら、真耶ルートも欲しかった。



このレビューに関することはこちらのweb拍手からどうぞ。




Copyright © 2016 心と幻をこえて All rights reserved.